大好きな卓球を続けながらやりがいのある仕事に就けた話【約2,400文字】

オリジナル小説

大好きな卓球を続けながらやりがいのある仕事に就けた話

 進路に悩む中学3年生だった当時、私は『何となく医療系に興味がある』や『当時仲の良かった友人がその科を選んでいた』という理由で、看護師かんごし育成の高校へ進学することを決めました。しかし、この選択がのちに大きな後悔に繋がるとはまだ知るよしもありませんでした……

 ※

 中学の間、私はずっと部活にハマっていました。とにかく部活をしないと友達ができにくいという話を聞いて、なんとなく入部しただけだなのですが、それがもうドはまり!

 その部活とは、地味だと言われていましたが、しかし東京オリンピックで水谷隼みずたにじゅん選手、伊藤美誠いとうみま選手などの活躍により脚光を浴びることになった――

 卓球です!

 正直、進学先は、卓球部がある高校ならどこでも良いと思えるくらい卓球に取りつかれてしまいました。

 卓球の魅力は挙げるとキリがないのですが、簡単に3つだけ紹介しますと、

  1. 老若男女問わず楽しめる。
  2. 少人数から競技でき、場所も確保しやすい。
  3. 多様な戦術や道具があり、運動が苦手な人でも勝ち目がある。

 などが挙げられます。

 誰でも何歳からでも始められますし、長く続けやすいので健康維持のための運動としても最適といえます。体力が無くても技を磨いたり工夫次第で勝てるのも魅力ですね。

 興味が湧いた方はぜひ始めてみましょう!

 卓球の宣伝はここまでにして……高校に無事進学できたのは良かったのですが、看護は想像していたよりもずっと大変でした。他の学科より勉強する内容は多いですし、実技練習もあります。座学は人体や看護について難しいことばかり……実技練習もかなり厳しく、先生からOKが出るまでひたすら同じ作業の繰り返し……

 しかし、今考えれば大変なのは当然です。人命に関わることもあるので、甘いはずがありません。何となく興味があるくらいで行くところではなかったのです。

 なかでも大変だったのは、医療系全般にある病院実習です。病院での看護業務の一部をさせていただききながら、同時に学校からの課題や日誌などをこなし、わからないところは自己学習。

 ほんとうに大変で、いつしか大好きな卓球に打ち込めなくなっていました。

 そして冒頭で述べた後悔する出来事が起こりました。それは――

 高校最後の県大会が病院実習と重なり大会に出られなかったのです。

 この時はほんとうにくやしくて、涙が止まりませんでした。

 もやもやしつつの病院実習は、ほんとうにつらくて何度もやめたくなりました。

 それでもクラスの友人と励まし合いながら、何とか乗り越えようと努力する日々……学校の授業ではよく『患者様のQOL(生活の質)を高めていくことが大事』と習ってきましたが『僕自身のQOLは上がらないな』と感じていました。そしてこの状況は、働きだしてからも続くのではないかとも。

 看護師の勤務には夜勤がつきものです。それでは自分の生活リズムを整えることすらままなりません。実際に看護師として働いている方はほんとうに尊敬しています。

 そんな辛い実習中に患者様の付き添いでリハビリを見学する機会がありました。

 リハビリの現場にはたくさんの衝撃がありました。なかでも、普段はベッドの上で退屈そうに過ごしている患者様が、リハビリ中は希望を持って明るく笑顔で話しているのを見て驚きました。医療系の中にこんなに素晴らしい仕事があったのかと感動しました。

 私もこのとき知ったのですが、リハビリをお手伝いしている方は作業療法士さぎょうりょうほうしといいます。

 私自身もこういう現場で働きたいと強く思うようになりました。

 また、夜勤がないのはうれしいし、これなら自分のQOLも上がるのではないか、とそう感じました。

 実習が終わった後、さっそく専門学校や大学からパンフレットを取り寄せ、調べました。

 解剖学? 生理学? 運動学? 

 なにやら難しそうな科目が並んでいます。

 担任の先生からも大丈夫かと何度も心配されましたが、それでも『やりたい気持ちがあれば行けるはず!』と謎の自信がありました。

 そして専門学校を受験し、無事に合格しました。

 あいかわらず大変な病院実習があったり、難しい科目があったり、国家試験があったりもしましたが、いずれも高校時代より楽しいと感じました。やはり「自分がやりたい・なりたい」という気持ちはとてつもないモチベーションとなっていたのです。

 こうして専門学校での生活は滞りなく過ぎていき、作業療法士として大手の病院から内定をもらうことができました。

 今、働き始めて8年目になり、大変なこともありますが、とてもやりがいをもって仕事に取り組んでいます。

 患者様が今までできなかったことができるようになっていく姿を間近で見られるのは、私にとってもうれしいことです。小児科の患者様を担当させていただく機会もあるのですが、当時小さかった子が、すこし大人になって会いに来てくれた時などは、思わず泣きそうになりました。

 お医者様や看護師さんがその方の生命に関わっていく仕事ならリハビリは今後の人生に関わっていける仕事だと感じています。

 高校を何となくで選んだことを後悔したと述べましたが、この素晴らしい職業に出会えたのもその高校に行ったおかげですし、今ではなんだかんだで良かったと思えています。人生に無駄なことなんてありません。その時無駄に感じても、あとから繋がってくることは多々あります。

 そしてこのやりがいある仕事に取り組みながら、大好きな卓球も続けられています!

 学生の時以上に好きになっていて、卓球愛が止まりません(笑)。

 今でも週2・3回はやってます。何なら毎日でもしたいくらいです。 本当に今が幸せです。

 進路等に迷ったときは自分の『やりたい気持ち』を大事にしてください。

 やりたいことがない方はぜひ卓球から始めてみましょう! あなたもきっとハマるはずです!! 

本田奈那子
本田奈那子

 看護や介護って働く側のQoLが後回しにされがちですよね。どっちも同じ人間なのに(ノД`)・゜・。

遊び心
遊び心

 好きなことと仕事の両立、これからも上手くいきますように

あきさんのブログ・ツイッターはコチラ☟

コメント

タイトルとURLをコピーしました