FIREしたいならシミュレーションは必須
- 何年かかるか計算できない
- いくら必要なのか計算できない
- 自分のケースでシミュレーションしたい
FIREしたいなら漠然と考えていては達成できません。
ぽんこつ流FIRE術では、FIREを達成するために必要な資産額と年数の可視化をおすすめします。
各数字が見えれば何年後にいくらで達成したいか計画が立てられます。
本記事を読めば、これらの数字が計算できるので参考にしてください。

FIREシミュレーションのエクセルも用意したので、ぜひ活用してください。
FIREのするために各種パラメータを設定する
ぽんこつ流FIRE術でFIREを目指す人を想定し、各種パラメータを設定します。
年齢 | 30歳 |
性別 | 男性 |
職業 | サラリーマン |
年収 | 450万円(税引前) |
年間手取り | 350万円 |
月間手取り | 月20万円・ボーナス55万円(夏・冬) |
年間支出 | 316万円(ボーナス時は夏・冬とも50万円) |
月間支出 | 18万円 |
年間貯金 | 34万円(毎月2万円+ボーナス時5万円×2回) |
資産 | 現金270万円 |
投資 | 投資歴0年・これから始める |
パートナー | 無し(独身)・現在彼女無し |
目標 | 50歳でFIRE |
年180万円(税引後)の配当所得 |
この人物をより具体的に肉付けし、『焔穂乃男』と名付けます。
- 22歳で大学を卒業後、地元の会社で8年間サラリーマンを続けてきた。
- これ以上の出世は望めそうになく、年収も上がりそうにない。
- 結婚したいと思いつつ、貯金も少なく婚活に踏み切れない。
- 諦めてしまった子供のころの夢に再チャレンジしたい。
- 夢と現実を両立するため、仕事は続けつつ50歳にはFIREしたい。
- FIRE後の生活費は、日本の高配当株の配当所得で賄いたい。
現状でFIREにいくら必要か・何年かかるか計算する
穂乃男が現在の状況でFIREするには何年かかるか計算します。
必要な資産額を計算する
まず、目標の配当所得が年180万円(税引後)であるため、これを税引前に直します。
現状の配当所得にかかる税金は以下のとおりです。
- 所得税15.315%
- 住民税5%
- 合計20.315%
以上から税引前の年収を計算すると以下になります。
180万円/(1-0.20315)≒226万円
次に、この226万円を得るために必要な資産額を算出します。
資産額の計算は、いわゆる4%ルールを適用します。
4%ルールを適用すると配当額の25倍の資産額が必要になり、計算は以下になります。
226万円×25=5,620万円
これで穂乃男がFIREするためには5,620万円の資産が必要だとわかりました。
現状のままだと何年かかるか計算する
必要な資産額が把握できたら、次はその額を貯めるために何年かかるか計算します。
穂乃男の現在の貯金額は270万円、年間の貯金額は34万円。
そこから計算すると以下になります。
(5,620万円-270万円)/34万円≒157
現在のペースでは157年かかるため、FIRE達成は不可能だとわかりました。
20年でFIREできる支出額をシミュレーションする
穂乃男が50歳までにFIREするには、20年以内に達成しなければいけません。
現在の収入や資産状況・対策案から、穂乃男は次のプランでFIREを目指すと決めました。
- 目標額は5,620万円のまま
- 目標期限も20年のまま
- 投資はリスクを上げずに利回り4%(税引後)を目標にする
- 収入を増やす算段も無いため、支出を減らす
- ぽんこつ流FIRE術に従ってFIREを目指す
このプランでFIREするためのシミュレーションを行います。
- 年収450万円(手取りは年350万円)
- 変動させるのは支出のみ(収入・税金は固定)
- 月間の支出18万円を5千円ずつ減らす
- 月間支出と合わせて、ボーナス時の支出年100万円を5万円ずつ減らす
- 現在ある270万円も含め、貯金はすべて投資にまわす
- 配当所得4%(税引後)を20年間再投資し続ける
シミュレーションした結果をみると、以下のようにすれば20年以内にFIREできるとわかりました。

表をグラフに直すと以下のとおりになります。

修正前と後の変化は次のとおりです。
修正前 | 修正後 | |
生活費/月 | 18万円 | 12万円 |
ボーナス支出/1回 | 50万円 | 20万円 |
合計支出/年 | 316万円 | 184万円 |
貯蓄/年 | 34万円 | 166万円 |
貯蓄率/年 | 9.71% | 47.43% |
投資/年 | 34万円 | 166万円 |
穂乃男が支出を減らしてFIREするには、
- 年間132万円
- 毎月11万円(ボーナスも含む)
これだけの支出を減らす必要があるとわかりました。
課題が見えたので、あとはどう対策するか考えましょう。
FIREするために現実的な方法を考える
穂乃男は、現状のままではFIREを達成できないため、何らかの対策を行う必要があります。
現実的な対策方法
- FIREの時期を遅らせる
- 配当利回りを上げて資産形成の速度を上げる
- FIRE後に必要な所得額を減らす
- 年間の貯金ペースを上げる
1.は、FIREの時期を遅らせてもFIREはできません。その前に寿命が尽きます。
2.は、リターンを上げるとリスクも上がります。却ってFIREが遠退くのでおすすめしません。
3.は、有効ですが、必要な所得額もかなり抑えているので減らせる額は限られています。
4.は、リスクが無く、実行すれば必ず成果がでるので一番現実的な対策方法です。
貯金ペースを上げる方法
- 支出を減らす
- 収入を増やす
- 支出を減らし、収入を増やす
支出を減らす
毎月の支出を減らせば、その分FIREに必要な資産額が少なくて済みます。
当初、穂乃男は、資産6,250万・年間配当180万円を目標にしていました。
しかし、毎月12万円で暮らせるのであれば資産3,600万円・年間配当144万円で済みます
これなら14年でFIRE達成できる計算となります。
前倒しせずに年間配当180万円までもらうなら毎月15万円使えます。
これならFIRE後の生活に3万円分の余裕が生まれます。
収入を増やす
収入が増やすことができれば貯金ペースを上げられます。
また、自力で稼ぐことができればFIRE後の家計の足しにもなります。
自分で稼げたという実績は自信にもつながるので堂々とFIREできるようになるでしょう。
支出の削減と収入UPを同時に行う
同時に実行できれば一番良いですが、まずは家計の最適化から取り組みましょう。
家計の最適化は、再現性が高く、実行すれば必ず成果がでます。
収入を増やす方法は家計を最適化してから取り組みましょう。
支出を減らす具体的な方法は『ぽんこつ流FIRE術ステップ2 家計の最適化をする』で、収入を増やす具体的な方法は『ぽんこつ流FIRE術ステップ4 収入を増やす』で詳しく解説しているので参考にしてください。
FIREシミュレーション まとめ
- 収入と支出・資産額を計算すればFIRE達成までの年数がわかる
- 具体的な数字を使ってシミュレーションしてみる
- 現状のままではFIRE達成が無理なら対策方法を考える
FIREは、お金と時間で計算できます。
どちらも数字で可視化できるので、ぜひシミュレーションしましょう。
どうやって計算すれば良いのかわからない。上手く計算できないという方のために、FIREシミュレーションを行えるエクセルを作成しました。
ぜひFIRE達成のために活用してください。
FIREシミュレーション用エクセルのダウンロードと使い方
以下の『ダウンロード』をクリックするとエクセルを取得できます。

現実的な年数になるよう、手動で色々数字を変えながら確認しましょう。
家計簿シートに1年分の収支を記入すれば自動で計算することもできるので試してみてください。
シミュレーションできたら、次はFIREに向けてロードマップを作成しましょう。
ロードマップの作成方法は、以下の記事で具体的に解説しているので参考にしてください。

それでは皆さん、ご安全に!👉
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