結論
不特定多数で続けるのはむずかしい
基本的に完結しない
完結しない理由がある

みんなで作るのってたのしそうだよね(∩´∀`)∩

そうだね。だけど、これがなかなか一筋縄ではいかないんだ。
Web上でも盛んに行われているコラボやリレー小説、シェアワールド。
大勢で集まってワイワイ創作するのは楽しいですよね。しかし、リレーやシェアワールドで完結させた作品は、検索してもほとんど見つけることができません。尻切れトンボで終わってしまうのが現実です。

完結させられない理由は以下のとおりよ。
- 完結させることを目的としていない。
- 参加する思惑がバラバラ。
- 他人の作品を読まないと書けない。
- いつでもやめられる。
なぜコラボするのか

完結させないなら何が目的なの?

それぞれ思惑は異なるだろうけど、だいたいこんな感じかな。
- 他の作家とつながりを持つため。
- 自分の作品を宣伝するため。
- 自分が考えた設定で誰かに書いてもらいたい。

なんだか不純な動機だなあ・・・(´・ω・`)

作品を通して交流したいのよ。
もちろん、純粋に楽しんで創作している方もいるでしょう。しかし『自分で書けないから他人に書かせたい』と目論んでいる作者がいることもまた、たしかです。

他者の企画に参加するときは、事前に目的を確認しておこう!
また、参加する側も、企画の発起人と同様に、創作が目的とはかぎらないため注意が必要です。
読むのが大変

続きを書くためには他の作者が書いた作品も読まなくちゃいのよね💦
始めて間もないときはそれほど意識しませんが、続くとどうしても読む量が増えてしまいます。
とくにリレー小説の場合は、1話目から順番に読まないと流れがわからないので、話数が長くなればそれだけハードルが上がってしまいます。やがて新規参入者が減り、読者も減るという悪循環に陥り、打ち切るのです。
さらに、話が広がっていくと、どうしても設定の矛盾や綻びができてしまいます。それぞれこだわりを持って書いているだけに仲違いし、離脱していくわけです。
参加するのもやめるのも自由

参加は強制じゃないし、お互い顔も知らない仲だから簡単にやめられるんだ。

これじゃあうまくいく気がしないね_(:3 」∠)_
やはりリレー小説やシェアワールドはどうあがいても成立しないのでしょうか?
良い意味でエンドレスな作品がある
100年以上続いているシェアワールドが存在していることをご存知でしょうか?

アメリカの小説家、ハワード・フィリップス・ラヴクラフトが創った『クトゥルフ神話』のことね。

それじゃあ長く続く秘訣を探ってみよう。
クトゥルフ神話から学ぶ成功の秘訣
シェアードワードといった方が正確ですが、クトゥルフ神話はシェアワールドで成功した代表的な例です。

人気の秘密は何だろう?
- コズミックホラーの世界観が普遍的
- 怪物たちがキャラ立ちしている
- 創作の自由度が高い

まず設定が魅力的なのよね(≧▽≦)
クトゥルフ神話には多くの怪物やガシェットが登場します。
それぞれに個性的な設定がされており、しかもこれらの設定は、自由に組み合わせたり付け足したり、アレンジしてもかまわないのですから余計に創作意欲をかき立てられます。

最大の秘訣はこの『創作の自由度』だろうね。
クトゥルフ神話は、キーワードとなる言葉や設定を共有しているだけで、基本的には各作家がそれぞれ自由に創作することができました。その、ゆるさが多くの作家から支持を得たわけです。

まるでフリー素材だね。
日本でもTRPGをはじめ、いろんなコンテンツにアレンジされて楽しまれています。むしろ、そうした派生作品の方が人気が高く、オリジナルを読んだ読者の方が少ないのではないでしょうか。

読んでみると分かるけど、オリジナルの小説は文学的で非常にとっつきにくいよ(笑)。
リレー小説やシェアワールドを成功させるには
シェアワールドの場合

要は制限を少なくすればいいんだね?
こだわりが強いとどうしても他者に強制したくなりますが、ガチガチにルールが定められているとそれを憶えるだけで嫌になってしまいます。
いくら共有しているとはいえ、他人に強制されれば創作ではなくなりますし、創っていて面白くありません。

ただし、ゆるすぎると共有する意味がなくなるから、バランスを考えないといけないよ。
あまりに自由が過ぎると、今度はまとまりが無くなってしまい、物語や設定そのものが崩壊しかねません。
それを防ぐためには一連の作品らしさを参加者間で共有する必要があります。
その一番かんたんな方法が言葉を共有することです。

本田奈那子
つまりシェアードワードね。
- タイトル
- キャッチコピー
- 人物名
- 地名
- ガシェット名

これらを3つ程度共有すれば適当な制限になるよ。
タイトルは共有しつつ、各自副題をつければ、作品群に統一感が生まれるでしょう。
また、作品間で同じ人物や場所、ガシェットなどを登場させ、クロスオーバーさせると作品同士がつながり、世界を共有している感が強まります。
リレー小説の場合
一本道にせず、とちゅうでストーリーを派生させてもOKとすれば良いでしょう。気に入った展開の続きを気に入った作者が書くようにすれば、おのずと人気のあるストーリーが残っていくはずです。

パラレルワールドを認めると参加しやすいよ。
まとめ
- 基本的に完結しない
- クトゥルフ神話のように成功するパターンはある
- 適度な制限が成功の秘訣
何をもって成功と呼ぶか、その定義はひとそれぞれ違うかもしれませんが、ボクは『作者の手を離れ、物語が想像を超えた成長を遂げていく』状態がひとつの理想だと考えています。

クトゥルフ神話がまさにこの状態だね♪

ぜひWeb小説からも、クトゥルフ神話を超えるような壮大な物語が生まれてほしいですね。

それでは良い創作Lifeを!!
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